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webデザインを仕事に
公開日:2020/09/11
Webデザイナーは、webサイトやwebページ、広告バナーなどさまざまなweb上のデザインやレイアウトなどを手掛けるのが仕事です。
webでの情報発信が企業にとってますます重要になっている今日において、Webデザイナーへの需要は高まっています。
クリエイティブで専門的なイメージのあるWebデザイナーに憧れる人も多いはず。年収はどれくらいなのかも気になるところですよね。
この記事では、Webデザイナーの収入について、年収の相場や給料の相場などを見ていきます。これから目指そうとする人もぜひ参考にしてください。
平成29年8月に経済産業省がまとめた「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、インターネット関連企業のコンテンツクリエイターおよびデザイナーの平均年収は、411万円でした。
ただ、これはあくまで年収の「平均」です。極端に高い/低い人がいるだけで数値は大きく影響されることも頭に入れておく必要があります。
また、収入の額は働き方によっても大きく異なります。働き方によってどの程度の差があるのか、相場を見ていきましょう。
情報はすべて2020年9月現在、名古屋市周辺の求人情報を元にしています。
正社員は、契約や派遣など非正規雇用で働くより給与が高いことが一般的。ただ、Webデザイナーの求人を見ていると、正社員でも「賞与なし」という企業も結構あるので注意が必要です。
Webデザイナーを正社員で募集する求人の給与相場は、月給21~23万円前後。年収で言うと300万円前後が多く見られました。
より高度なスキルや経験が認められた場合は、もう少し高い金額で入社できる可能性もあります。
給与設定が高いところでは、月給36万円~というところも。
月給が高めに設定されている求人では、賞与がなかったり、コーディングやディレクション的な業務もあったりするなど、高いことには何らかの理由(わけ)がありました。
Webデザイナーの求人情報を見るときには、給与額と仕事内容は必ずセットで見ましょう。
Webデザイナーでは契約社員や派遣社員、アルバイトといった非正規雇用の求人も多数見つかります。
契約社員の場合、給与の低い求人では月16万円からでボーナスなし、高いものではディレクション業務を含めて25~30万円といったところでした。
派遣社員の場合は、月給1,350円~1,600円が相場。一般的な事務と同じくらいの時給で募集している企業が多かったです。
アルバイトは時給1,000円~1,200円が相場で、低いところでは900円という求人もありました。
より安定した収入を求めるなら、社員登用制度のある企業、もっと言えば社員登用の「実績」がある企業を見つけるのがおすすめです。
Webデザイナーの中には、フリーランスで活躍する人もいます。ただし、フリーランスの収入は個人差が大きく、まさに「ピンからキリまで」さまざまです。
フリーランス協会が発表した「フリーランス白書2020」によると、クリエイティブ・Web・フォト系の職種が占める年収の割合は、400万円~800万円未満が最も多い結果となっています。
この数字だけ見ると、正社員で働くよりもフリーになった方が稼げるじゃないか、と思ってしまいそうですが、そうとは限りません。
業務委託で募集するWebデザイナーの求人では、例えば「広告LP1本で4~7万円」という求人もあれば、月28万円~のフルリモート案件、「完全歩合制」など、案件によってバラバラです。
また、フリーランス白書では、受注経路として多かったのが知人の紹介などを含む「人脈」「過去または現在の取引先」という結果でした。
人脈や取引先との縁をどう仕事につなげるかによって、収入が安定するかどうかが決まるといえるでしょう。
ちなみに前述の調査によると、働き方別のWebデザイナーの割合は、正社員がダントツで多く、全体の85.6%。
契約社員や派遣社員は6.4%、フリーランスは5.3%となっています。
Webデザイナーとしてどんな働き方を選ぶか、どこまでを業務範囲とするかなどによって、年収は大きく変わってきます。
ここではWebデザイナーが年収を上げるために何が必要かを見ていきましょう。
デザイン制作のみを行うWebデザイナーよりも、コーディングなども行えるデザイナー、デザインもできるディレクターの方が、給与が高い傾向にあります。
求人情報で「Webデザイナー」と検索しても、多くがデザインだけでなくコーディングやディレクション、サイト運営などを行える人を求めていることがわかります。
Webデザイナーの仕事に資格は必須ではありませんが、年収の高い職場に転職しようと思ったら、デザインやコーディングに関するITの資格を取っておくのも1つの方法。
採用の決めてとまでは行きませんが、ある程度は重視するとしている企業も多いです。
Webディレクターやプロデューサーへのキャリアアップを狙えば、収入も増やせます。
ただし、より高いコミュニケーション能力や管理能力などが必要となり、デザインばかりに集中してはいられません。自分はデザインを極めたいのか、それともマルチに活躍したいのかも考えておきましょう。
会社が「Webデザイナーである自分に何を求めているか」を知り、それに近づきましょう。
雇用されている以上、給与の額は上層部が決めるもの。給与を上げるには、仕事や人間性などを高く評価してもらう必要があります。
「会社がWebデザイナーに求める人材」とは、次のような人です。
デザイナーにも、仕事への自主性やコミュニケーションスキルが重要視されています。
また、前述の調査では、IT人材の給与を決定する際に、企業が何を重視しているのかも聞いていました。
その結果、スキルレベル以外で重視されるのは「コミュニケーション能力(含むマネジメント)」。
特に45歳以上になると、マネジメント能力の高さが収入に大きく関わってきます。
すでに自分は上のようなスキルを発揮しているのに評価されない・給料が上がらない、という場合には、転職を考えるのも1つの方法。
他社でも通用する高いデザインスキル・マネジメント能力があれば、転職先には相応の収入を要求することもできます。
ただし、給与面だけを見て職場を選ぶのは危険です。どんな会社なのかをしっかり調べ、仕事内容や取引先の業種なども確認した上で選ばないと、後悔するかもしれません。
もしくは、企業に属さず独立してフリーランスになる方法もあります。
ただし、フリーランスの最大のネックは収入が不安定なこと。収入が減ってしまうことも大いにあり得るので、人脈を使った受注への根回しなどが必須です。
正直なところ、収入を重視するのであれば、フリーランスでなく会社員として勤める方がおすすめです。
先の「フリーランス白書」で、労働時間や場所、仕事上の人間関係など働く環境については、会社員よりもフリーランスの方が満足度が高いことがわかっています。
しかし、会社員よりも満足度の低い項目が3つだけありました。それは、「社会的地位」と「収入」、「多様性に富んだ人脈形成」です。
調査に協力したフリーランスのうち、収入面で「非常に満足している」と回答したのはわずか7%。
「満足」と答えた人と合わせても31.2%でした。
では、フリーランスのWebデザイナーが収入を上げるにはどうすればいいのでしょうか。
これまでに手掛けた成果物や実績をわかりやすくまとめた「ポートフォリオ」は、フリーWebデザイナーの受注拡大には欠かせません。
見やすく魅力的なポートフォリオを作れるという事実が、Webデザイナーとしてのセンスやスキルも証明してくれます。
多少単価の低い案件であっても、「経験値を上げ、スキルを磨くため」と思って受注し、実績を積んで、ポートフォリオを充実されましょう。
受注のきっかけはどこにあるのかわからないので、ポートフォリオをweb上で公開したり、常に紙で持ち歩いたりするのもおすすめです。
資格がなくてもWebデザイナーとして働くことはできます。しかし実績がまだ乏しかったり、人脈が効かない新規クライアントとの取引を狙うには、何らかのアピール材料が欲しいところ。
デザインはもちろんIT系の資格を取ることで、知識やスキルの高さ、業務への積極性、自主性が証明できます。
知識やスキルが高まり、業務の幅も広がれば、収入アップにつながるでしょう。
すでに行っているWebデザイナーも多いと思いますが、SNSは今や重要な営業ツールです。
フリーランスとして仕事を探すのであれば特に、SNSやブログ、サイトを作ってアピールしておくと効果的。
「私はこんな良い仕事ができるWebデザイナーです」と発信し続けることで、顧客を増やしましょう。SNSで直接受注するだけが狙いではなく、常にアンテナを張り、人脈や可能性を広げるのがおすすめです。
企業への転職を狙うにも、SNSのアカウントがあれば自己アピールに使えます。マーケティングや市場のトレンドに敏感になれば、自分自身にも役立ちます。
あらゆる分野でオンライン化が進む今、Webデザイナーの需要は高くなっています。
2020年の国の調査によれば、web関連のクリエイター・デザイナーの平均年収は411万円。
ただしWebデザイナーと一口に言っても、デザインのみを行う人もいれば、コーディングやディレクター、運営管理といった仕事を包括的に行う人もいます。当然、より幅広い仕事ができる人の方が多く稼げます。
収入アップを目指すならそういった前後の仕事にも挑戦するのが近道です。デザイナー一本で高収入を得るには、目的に合ったデザインの制作などで高いスキルを身につけるのが不可欠。
Webデザイナーとしてどうなりたいかを考え、収入との兼ね合いを見ながらスキルやキャリアを積んでいきましょう。